他人と関わる上での最低限のルール

こんばんは、ちどりです。

さて、本日はまなびのコトバを紹介していこうと思います。
前回に引き続き、漫画『呪術廻戦』より。


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漫画では、この後に「殺しを何に置き換えてもいい」と話しています。
ルールについて、相手の尊厳を脅かさない線引き、互いの実在を成す過程と表現しています。


類似した話題で「なぜ、人を殺してはいけないの?」という問いにどう答えるかの問題があります。
求めている答えは法律で決まっているからとか、倫理的にダメとかではありません。

こういった問題の答え方には諸説あるとは思いますが、私は「もしそれが許される世界ならどうするか?」を一緒に考えることで、共に答えを導き出すことがいいのかなと考えています。

今回の問いであれば「人を殺してもいい世の中だったらどうなるか?」と考えてみる形ですね。

実際は対話しながら進めるので、端的に答えは出しません。 しかし、結論を言うなれば「人を殺してもよい世界だと誰も信じられず、結果的に人類は滅亡する」ということに気付かせたいです。

正解よりも納得解。
問いを抱えた当人が筋が通っていると感じられる答えが見つかるのが、結果として大きな学びに繋がっていくのではないかと考えています。



内部記憶戦略法を意識して、覚え方について考えてみる

こんばんは、ちどりです。

最近は7月に行われる第5回公認心理師試験に向けて月30時間の勉強を目指しています。
「教職員は経験する全てが子どもの指導に生かせる」と声を掛けていただいたことがあるのですが、まさしくその通りだと思います。

過去問を中心に学習しているのですが「脳・神経の働き」の分野にて「内部記憶戦略法」なるものがあり、これは子どもへの指導を考えるにあたり参考になると感じたのでまとめておきます。



内部記憶戦略法とは

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もともとは脳卒中や交通事故などで脳に損傷を負ってしまい、言語、記憶、注意、情緒などの機能が失われたり、低下してしまったりする高次脳機能障害…特に記憶に関する障害のある方へのリハビリテーションの手法のようです。

保たれている能力を用いて行うことが原則なのですが、この保たれている能力を子どもが得意な能力に置き換えれば、自分の得意な能力を使った覚え方を生かした学び方の学習につながると考えられます。
代表的な方法は以下の4つがあるようです。


視覚イメージ法

視覚イメージを利用し、語呂合わせて記憶する方法です。

具体的な例としては、我が家の子どもたちが読んでいる本に『1日10分でちずをおぼえる絵本』というものがあります。


この本の中では「エイの形は北海道」「めだかの形は東京都」「三日月の形は大阪府」というように視覚イメージと語呂あわせが紹介されています。
こういったものが視覚イメージ法を活用した学び方だと考えられます。


顔-名前連想法

特定の個人の名前を具体的で視覚イメージが可能な名詞に変換し、それを個人の顔の顕著な特徴の視覚イメージと連合させて記憶する方法です。

例えばいかつい顔の佐藤さんを覚えることを例にすると、まず佐藤さんと音韻繋がりで「砂糖」に変換します。
そして、追加で「この人、こんなにいかつい顔なのに砂糖…甘いものが大好きなのか」というように関連させます。
ちょっと間違えると偏見になっちゃいそうですが、自分なりに連想できるように記憶を整理するということですね。


ペグ法

覚えたいリストや情報を身体の部位などと結びつけて覚える方法です。
「右ねじの法則」や「フレミング左手の法則」もこれから来ているのかも…と、さすがに違いますね笑

発展させて身体表現と関連付けることで覚えやすくなるという根拠になるかもしれません。


PQRST法

反復練習からなる学習方法です。
以下の5ステップを繰り返すことで記憶の定着を図ります。

  • 予習-Preview
  • 質問-Question
  • 精読-Read
  • 記述-State
  • 試験-Test

でも、これって学校の教育方法と酷似していますよね?当てはめて考えると…

  • P 授業にむけて予習をする
  • Q 分からないところを教師に質問する
  • R 教科書を再度読み直す
  • S ノートにまとめたりして覚える
  • T 定期的なテストで確認する

学校だと最後の試験と評価が兼ねられているので、どうしてもそこで終わりになりがちなのですが、実際にはそこからまた質問辺りに戻って繰り返していくのがよりよい記憶の定着につながるのかな?なんて考えてしまいます。


いかに学び方を学ばせるか

私が担当している通級指導教室は「学び方を学ぶ場」です。
(このことに関してはいつか記事としてまとめたいと思っています。)

学び方を学ばせるためには、この記事で紹介した内部記憶戦略法のように様々な学び方を知っている必要があります。
自分にとっての正解が、相手にとっても正解かどうかは分からないので、いろんな選択肢を提示しながら、一緒に考えていきたいですね。



クラウドを活用した教材共有ができるといいなという話

こんばんは、ちどりです。

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私は各学校で教材を作って運用するのではなく、もっと大きな母体で教材を作り、それを共有すれば授業準備の効率化や、授業内容の質を上げられると常々思っています。
しかも今は、通信速度も上がり、オンラインストレージの使い勝手もとても良くなりました。
iCloudMicrosoft OneDrive、DropboxGoogle Driveと選ぶのもよりどりみどり。
なんならHOME NASというように個人でも疑似オンラインストレージを構築できます。

このオンラインストレージを活用した教材の共有やデジタルデータの共有が教職員の世界でも進めば、しょうもないUSBメモリ紛失での情報漏洩とかもなくなると思うんです。

ただ、そういうのに関しては教育センターも教育委員会も本当に何もやらない。
現在、進行しているGIGAスクール事業だって、ほぼ現場に投げやりですからね。
私が勤めている自治体なんてサポートは月に2回程度しか来ないICT支援のみ。
ほとんどは現場教員の自助努力で成り立ってますからね。


同じような考えの方がいました

いつも通りTwitterを眺めていたら、同じようなことを考えている方がいました。



リプ欄を眺めていたら、全国的にみたらクラウド共有をしているところもあるんですね。

某・世界No.1の自動車メーカーで働く友人にクラウドについて尋ねると、独自のクラウドサービスがあるようで、どこでも働けるよと聞いてうらやましく感じました。
販売や利益というものがない教職員世界だからこそ、どんどん共有すればいいのにな。


まず信頼できる友人と始めてみたい

まぁ、きっと教育センターやら教育委員会とやらがこういうクラウドサービスに手を出すと、何かしら叩かれるのでしょう。
やれ、セキュリティが、やれ何のサービスを使うのかとか。

やってくれないものを夢見る少女のように待ち続けても時間がもったいないので、信頼できる友人と無料のGoogle Driveを共有するところからやってみたいですね。

実は今のようなオンラインストレージが使いやすくなる前にDVD-Rでそのようなことを挑戦したのですが、一部の人からのギブ…提供ばかりで、何も提供しない人もかなり多かったんですよね。
「情けは人のためならず」、自分の行動は自分に返ってくるとは言ってもしんどさはありました。

ギブ(提供)もテイク(使用)もバランスよくできる人を少しずつ勧誘していったら、より価値があるものになるのかな…なんて妄想しています。



気づきを与えるのが教育だ

こんばんは、ちどりです。

自閉症スペクトラムの方々へのコミュニケーション支援で「コミック会話」というものがあります。
これはアメリカのキャロル・グレイ氏が開発したもので、簡単に説明すると会話を視覚化することで会話への理解を深めたり、系統立てた話し方を助けるというものです。

それと直接的に関係があるわけではないですが、子どもへの指導で身近なコミック…
つまり、「漫画」を活用することについては、一考の価値があります。
著作権の関係で、実際の漫画をお見せすることができませんが、まなびに繋がるコトバだけでもご紹介していこうと思います。

今回は、2021年末に映画も公開された大人気漫画『呪術廻戦』より。


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どうしても教育というと教授と考えてしまうことが多いと思います。
でも、子ども自身の感性を揺さぶり、それまでの世界では感じ得なかった「気づき」を与えることの方が大切だと思います。

学びの根っこにある「なぜ?」「なんで?」を引き出せば、自然と学ぼうとするものです。
いつも気づきを与えられる教師でありたいものです。



1年でできることを過大評価し、10年でできることを過小評価する

こんばんは、ちどりです。

このカテゴリの記事では、授業に使えたり、学級通信のネタに使えたりする何かしらの気付きにつながるコトバを紹介します。
記念すべき第1回は、世界No.1コーチと呼ばれる「アンソニー・ロビンズ」のコトバをご紹介します。


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もはや説明の必要もないくらい洗練されたコトバですね。

人間、様々な事柄において早く結果が欲しいものです。
この1年であれもしたい、これもしたいと自分の能力以上のことを詰め込みがちです。
そして結局できずに、何もできなかったなーとなる経験は誰しも思いがちではないでしょうか。

何かについて毎日10分時間をかけたとしたら、1か月30日換算で1年では60時間。
それが10年も積み重なると600時間。

60時間かけても難しいことでも600時間かければできそうなこと、たくさんありませんか? 将来を見据え、積み上げることはとても大切なことを教えてくれます。



労働環境の改善も一歩ずつ

こんばんは、ちどりです。

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公立学校の教職員として働き出して随分経ちますが、働き方について一つ言うとすれば「教職員の善意によって成り立っている」ということです。

民間企業であれば、部下の残業は上司に責任と思うのですが、こと教職員については管理職が部下の勤怠管理をしていません。

私の勤務している地域では、5、6年前からやっとタイムカード的なものを使うようにはなりました。
しかし、残業時間に見合った残業代が出るわけではないので、月80時間の時間外勤務をした場合に「医療機関や相談機関の受診を勧める」というような型式的なものになっています。

そして休憩時間についても「市民感情を考慮し、校外へ出ること」を制限されることも多いです。
まぁ、そもそもこの休憩時間についても時間設定がおかしいと個人的には感じます。


ある公立学校勤務の教職員の勤務時間について

私が勤務している地域は、教職員の勤務時間が8:15〜16:45となっています。
そして休憩時間の設定は15:45〜16:30となっています。
つまりは7時間半連続して勤務をして、45分休憩して、残り15分働くとなっています。

もちろん法律的には、勤務時間が6時間を超える場合は45分、8時間を超える場合は1時間の休憩時間を与えるとなっているので、問題はありません。


でも、この休憩の取らせ方は悪質でないですか?


しかも、この休憩時間中には生徒は校内にいます。何かあったら対応しなければいけないので、勤務場所を離れるわけにはいきません。

休憩時間は、労働者の自由にさせなければいけません。
本来なら自由に食事したり、携帯電話を使用したり、外出したり、昼寝をしたりすることができます。
でも、そもそも勤務場所を離れられず、制限されているこの状況を休憩としてよいものなのか…。


岐阜県下呂市で負担軽減の取り組みが始まりました

そんななか、教員の負担軽減の取り組みがニュースで報道されていました。



部活動を含めた生徒の下校時間を原則16時半とすることのこと。
ぶっちゃけた話、16時半下校とすると部活の実活動時間は30分もないかもしれないです。

ただ、記事を読むと試験的に6時間目の時間を部活動に当てていた例もあったそうなんですよね。
授業を削ってまで部活を行うことに関しては、様々な考え方があるとは思いますが、とりあえずはやってみないと分からないので、こういう取り組みは良いとは思います。


千里の道も一歩から。少しずつ、定時で帰るのが当たり前な業界になるように祈ります。



公認心理師の取得を目指してみた(その3)

こんばんは、ちどりです。

第5回公認心理師試験、受験の手引の請求が始まりましたね。
私もさっそく申し込みしました。

G区分…いわゆる現任者が受験できるのは今回が最後になります。
忘れずに申込しましょう。

簡単ではありますが、試験当日までのスケジュールを確認させてください。

  • 2022年1月25日 受験の手引請求開始
  • 2022年3月7日 試験申込開始
  • 2022年6月24日 受験票交付
  • 2022年7月17日 第5回公認心理師試験
  • 2022年8月26日 合否発表

つまり、この記事の更新時点で試験まで半年を切っています。焦ってしまいますね。
ただ、自分のできることしかできない+コツコツ積み上げるしかないので、それぞれで頑張っていきましょう。

ちなみに試験対策といえば問題集やテキストを使う人が多いと思います。
ということで今回の本題。
私が購入したテキストや問題集について紹介します。



テキスト①「心理教科書 公認心理師 要点ブック+一問一答 第2版」


ペンギンのイラストが目印の公認心理師試験対策研究会の本。
試験出題範囲が網羅されているととも、一問一答や章末問題などで自分の知識の定着を確認できます。

なお、私は電子書籍で購入しました。
分からない語句を検索して探すことができるのは紙の書籍にはない大きなメリットと思います。
詳しくは後述しますね


問題集①「心理教科書 公認心理師 完全合格問題集 2022年版」


テキストに同じく、ペンギンのイラストが目印の公認心理師試験対策研究会の本。
受験者の中ではもっぱら「ペンギン本」を呼ばれているようです。
過去問を含めた問題集ですね。

著作権があるので内容をお見せすることはできませんが、書籍を開いて見開きにして左側が過去問、右側が解説ページとなっております。視認性がよいので、おすすめです。


問題集②「赤本 公認心理師国試対策2022 (KS心理学専門書) 」


前述の「ペンギン本」に対し、こちらは「赤本」と呼ばれています。
私はメインの問題集として「ペンギン本」を活用しますが、何周もするとただ問題と答えを記憶してしまうだけになってしまう可能性があります。
それを防ぐためのサブの問題集として購入しました。

レイアウトとしては、問題→解説と続きになっており、よくあるものかなと思います。


テキストは電子書籍、問題集は紙ベースがおすすめ

今はもっぱら試験に向けてひたすら学習していますが、テキストは電子書籍がおすすめです。
電子書籍だと、わからない語句があったときに検索をかけられます。これが非常に便利。


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こんな感じですね。

これが紙ベースだと巻末の索引から語句を探し、該当ページへ飛ぶということになります。
語句を探すのは手間ですし、場合によっては調べたい語句が見つからない(掲載されていない)こともあります。
これが検索という作業だけで完結できるのは有り難いです。


一方、問題集は紙ベースがおすすめ。

テキストと同じく電子書籍にしてしまうと、テキストと問題集を同時に表示するためにSplit Viewのような画面を分割する必要があります。
そうすると、表示領域が小さくなってしまって不便になってしまいます。

私はの学習環境は以下の通りです。

  • 紙の問題集を開きながら
  • iPadのGoodNotesアプリに解答やメモを書き込みつつ
  • 分からないことは

タブレットが2台あるなら電子書籍でも良いかもです。


私のテッパン勉強法、ひたすら過去問を解く

今回は購入したテキストや問題集を紹介しましたが、ありがちなのがこういう冊子を買ったことで安心しないように注意。当たり前ですが、買ったものは活用しないと意味がありません。

私たちが過去に経験した「点数は高ければ高い方がいい」という学校の試験に対して、公認心理師をはじめとした国家試験は合格基準が定められています。

要項に記載されていますが、公認心理師試験は6割の正解が合格の基準。
実際には問題の難易度によって多少、上下するようです。
ようは6割、合格基準ぎりぎりで合格したとしても、満点に近い状態で合格したとしても資格認定されるという結果は同じわけです。

こういった試験の場合は、過去問を基にした知識量を増やすことが大切です。
実際の試験では過去問と全く同じものが出るわけではありませんが、要点は十分に押さえられています。
問題文と答えを覚えるのではなく、過去問を通して「なぜ解答はその選択肢なのか、なぜ他の選択肢は解答ではないのか」を説明できるように知識量を増やすことが大切です。

試験まで半年弱…。
受験される方は、お互い良い結果が出るように頑張りましょう。