内部記憶戦略法を意識して、覚え方について考えてみる
こんばんは、ちどりです。
最近は7月に行われる第5回公認心理師試験に向けて月30時間の勉強を目指しています。
「教職員は経験する全てが子どもの指導に生かせる」と声を掛けていただいたことがあるのですが、まさしくその通りだと思います。
過去問を中心に学習しているのですが「脳・神経の働き」の分野にて「内部記憶戦略法」なるものがあり、これは子どもへの指導を考えるにあたり参考になると感じたのでまとめておきます。
内部記憶戦略法とは
もともとは脳卒中や交通事故などで脳に損傷を負ってしまい、言語、記憶、注意、情緒などの機能が失われたり、低下してしまったりする高次脳機能障害…特に記憶に関する障害のある方へのリハビリテーションの手法のようです。
保たれている能力を用いて行うことが原則なのですが、この保たれている能力を子どもが得意な能力に置き換えれば、自分の得意な能力を使った覚え方を生かした学び方の学習につながると考えられます。
代表的な方法は以下の4つがあるようです。
視覚イメージ法
視覚イメージを利用し、語呂合わせて記憶する方法です。
具体的な例としては、我が家の子どもたちが読んでいる本に『1日10分でちずをおぼえる絵本』というものがあります。
この本の中では「エイの形は北海道」「めだかの形は東京都」「三日月の形は大阪府」というように視覚イメージと語呂あわせが紹介されています。
こういったものが視覚イメージ法を活用した学び方だと考えられます。
顔-名前連想法
特定の個人の名前を具体的で視覚イメージが可能な名詞に変換し、それを個人の顔の顕著な特徴の視覚イメージと連合させて記憶する方法です。
例えばいかつい顔の佐藤さんを覚えることを例にすると、まず佐藤さんと音韻繋がりで「砂糖」に変換します。
そして、追加で「この人、こんなにいかつい顔なのに砂糖…甘いものが大好きなのか」というように関連させます。
ちょっと間違えると偏見になっちゃいそうですが、自分なりに連想できるように記憶を整理するということですね。
ペグ法
覚えたいリストや情報を身体の部位などと結びつけて覚える方法です。
「右ねじの法則」や「フレミング左手の法則」もこれから来ているのかも…と、さすがに違いますね笑
発展させて身体表現と関連付けることで覚えやすくなるという根拠になるかもしれません。
PQRST法
反復練習からなる学習方法です。
以下の5ステップを繰り返すことで記憶の定着を図ります。
- 予習-Preview
- 質問-Question
- 精読-Read
- 記述-State
- 試験-Test
でも、これって学校の教育方法と酷似していますよね?当てはめて考えると…
- P 授業にむけて予習をする
- Q 分からないところを教師に質問する
- R 教科書を再度読み直す
- S ノートにまとめたりして覚える
- T 定期的なテストで確認する
学校だと最後の試験と評価が兼ねられているので、どうしてもそこで終わりになりがちなのですが、実際にはそこからまた質問辺りに戻って繰り返していくのがよりよい記憶の定着につながるのかな?なんて考えてしまいます。
いかに学び方を学ばせるか
私が担当している通級指導教室は「学び方を学ぶ場」です。
(このことに関してはいつか記事としてまとめたいと思っています。)
学び方を学ばせるためには、この記事で紹介した内部記憶戦略法のように様々な学び方を知っている必要があります。
自分にとっての正解が、相手にとっても正解かどうかは分からないので、いろんな選択肢を提示しながら、一緒に考えていきたいですね。